担子菌由来培養抽出物【AHCC(活性化糖類関連化合物)】は、多数の機能性・安全性研究が行われてきた機能性食品素材です。
国内外、多くの研究者が研究を行い、特に免疫やガンなどに関しては、毎年新たな知見も発表されており、近年では新しい分野での機能性も確認されています。
帝京平成大学と【AHCC】の製造元との共同研究では、【AHCC】と自律神経との関連について、平成25年から臨床試験が開始され、「ICNIM(統合医療機能性食品国際学会)」において「AHCCの自律神経機能に対する検討」として、3つの試験が発表されました。
試験1
健常人8名を対象に行われました。
起立負荷時において、AHCC摂取群の交感神経活性がプラセボ群に対し、有意に亢進しました。
試験2
試験1でAHCC投与により反応を示した被験者5名を対象に行われました。
AHCC摂取群の安静時の副交感神経は有意に亢進し、心拍数も有意に減少しました。
試験3
健常成人17名を対象に、行われました。
AHCC摂取群においては、クレペリン試験時の交感神経活性が有意に亢進し、また副交感神経活性は、低下傾向になりました。
これらの試験の結果から、AHCC摂取によって、安静時の副交感神経と、肉体的または心理的ストレス負荷時の交感神経機能に有効かつ適切に働いた事が考えられ、また安静時の気分の安定性も有益に関与した可能性があると示唆されました。
また、平成26年の「ICNIM(統合医療機能性食品国際学会)」では、「AHCCが心理的ストレス負荷時のNK細胞に及ぼす影響」と題する研究が発表されました。
試験は健常人13名を対象に行われ、AHCCを14日間摂取する事で、プラセボ群と比べ、抑うつ傾向を有する被験者に対して、NK細胞の活性を上昇させ、AHCCが不快ストレスへの応答に有効に作用する事が示唆されました。
AHCCに関しては、今後、これまで多く研究されてきている免疫やガンなどの他、今回の自律神経に関する研究のように、様々な分野での研究が行われる予定です。
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