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[2016.01.28]

「食べる順番」が食後血糖上昇を抑制する


魚料理や肉料理、米飯などの料理を食べる順番によって、胃の運動が穏やかになり、食後血糖値の上昇が抑制できる事が、関西電力医学研究所の矢部大介氏らの検討でわかりました。

糖尿病の進展、合併所の予防には、食後血糖値の是正が重要とされており、研究グループは、炭水化物摂取の前に、タンパク質や脂質を摂取すると、GLP-1やGlPなどの消化管ホルモンであるインクレチン(インスリンの分泌促進、血糖値を上昇させるグルカゴンの分泌抑制)の分泌が亢進する点に着目し、ランダム化クロスオーバー試験を実施されました。

対象は、30〜75歳で、
◎2型糖尿病患者(HbA1c値9.0%以下、BMI 35以上)、12人
◎健康なボランティア 10人
で行われました。

対象者には、
1、米飯 → 魚料理
2、魚料理 → 米飯
3、肉料理 → 米飯
と異なる順番で3日間朝食を摂取してもらい、食前及び食後4時間の
◎血糖値
◎インスリン
◎C-ペプチド
◎インクレチン
の値などを測定しました。

結果、2型糖尿病の方、健康なボランティアの方ともに、米飯の前に魚または肉料理を摂取すると、米飯を先に食べた場合に比べて、
◎食後4時間の血糖値の上昇抑制
◎血糖変動の平坦化
◎GLP-1分泌亢進
◎胃の働きが穏やかになり、胃の排泄時間が2時間延長
などがわかりました。

「食べる順番の工夫は、日本古来の会席料理と同じ順番であり、現代でもこの考えを取り入れ、食事の最初に野菜、次に魚や肉料理、最後に米飯や果物を摂取することが、エネルギー摂取量、栄養バランスに加え重要」と、矢部氏は述べておられるそうです。

 
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