座位の時間が長い場合、30分毎に3分程度の簡単な運動で、過体重や肥満の2型糖尿病患者の血圧が低下する研究報告がなされました。
研究では、過体重、または肥満の糖尿病患者24名(平均年齢62歳)に8時間座って過ごしてもらい、
・30分毎に時速3.2km程度でゆっくり3分間歩行
・30分毎に3分間のレジスタンス運動(半スクワット、踵上げ、膝上げ、臀部の引き締め等)
の運動を行う2グループにわけ、血圧を比較しました。
結果、収縮期血圧の値が、
・歩行運動 平均10mmHg低下
・レジスタンス運動 平均20mmHg低下
する事がわかりました。
研究を行ったオーストラリア ベイカーIDI心臓・糖尿病研究所(メルボルン)のBronwyn Kingwell氏は、「断続的で軽い運動は、定期的かつ意図的な運動に代わるものではないが、座っている時間を短縮する実用的な解決策になるかもしれない。」と述べています。
また、同氏は、「簡単な運動が糖尿病患者の血圧管理を改善した原因は明らかではないが、運動することで、筋肉のブドウ糖取り込み能が上昇し、インスリン抵抗性の改善につながった可能性があると考えられる」としています。
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