EU学会誌、『European Annals of Allergy and Clinical Immunology』(Vol.39,No2,2007)は先月、「メタボリックシンドローム対策には体内の酸化ストレスを抑制することが大切」との論文を掲載した。論文はメロン由来の新規抗酸化成分の2年間にわたる長期臨床試験で、食事療法との併用で動脈硬化の進展が抑制されたというもの。
臨床試験は、フランス予防医学協会およびパリアメリカン病院の研究チームが行った。メタボリックシンドロームリスク保有者に対し、試験開始1年前から医師の指導による食事療法を実施。その後34人の被験者を2群に分け、一方は食事療法に加えてメロン由来の抗酸化食品(GliSODin)を摂取させ、もう一方は引き続き食事療法のみとして2年間試験を継続した。その後、血液検査値、血中抗酸化酵素活性、血中過酸化脂質、頚動脈の血管壁の厚さ(IMT)を評価した。
その結果、両群とも3年間の食事療法により血中脂質・血圧・血糖値が改善された。また、GliSODin摂取群は、抗酸化酵素活性が約35%上昇、血中過酸化脂質は約34%減少、IMTも有意に改善されていた。一方、食事療法のみの群では、抗酸化酵素活性、過酸化脂質ともに改善は見られず、IMTは悪化の傾向を示した。
健康産業新聞 2007年4月4日
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